ためいきとゆめときみ。

消えた雲を探しに行こう

それはもう誰かが食べてしまったのかな

溢れる湖、こぼれた星屑。僕の目はキリンが生んだ涙のしずく。揺れるスカートからの風、妖精の羽根の囁き、そして優しく照らす月光。

君がつくため息をそっと砂時計に変えて

僕と夢の記憶を数えよう。

 

ひとつふたつ、みっつ。

そこからはずれたラムネ玉がころころ転がってバクがぱくぱく食べちゃった。それを探してリスが走りまわってる。

ぶどうジュースの海に浮かんでたアイスクリームの島が泣いたから、どろどろどろーって溶けて七色にヒカる人間の鱗を隠しちゃった。

人間は目玉だらけの真っ黒くろすけで工場の灰みたいな息をして、その海をじゃぶじゃぶ泳いでる。だからたくさんの星屑たちや動物が息ができなくなって、結晶になって世界中にバラバラに飛んで行っちゃうんだ。

ちいさくちいさく人間たちに見えない様に。これ以上穢されない様に。

透明のクリスタルで出来たイルカが金色の涙を流して人間のヘドロを虹色のミックスジュースに変えちゃうの。

人間の手も足も透けていってただの雪だるまみたいな毛糸にまるまるん。するするするーっとほどけていって、オレンジ色のお空に一目惚れ。プレゼントをあげたくて自分を結んで引っぱってさあ、どーぞ。

空いっぱいのおおきなリボンでデコレーション。

夜空のカーテンが降りてきて みんなあくびを始めた、さあそろそろおやすみなさい。