息が苦しい
息が上手くできない、地上で生きるのが難しい生き物の様に、意識して上下させる。サイドテーブルでは、ドリンクが汗をかいていて、読みかけの本が寂しそうに置いてある。居心地悪そうに何度も身体のポジションを変えてみる。遠くをみたり、天井を見上げたり。もうしばらく来ることはないだろうと思っていた。空港でひたすら待つ。
カフェからみえる外がもう暗くなっている。
息が上手くできない、緊張しているのか、身体が私服に縛られていて苦しいのか、わたしにはわからない。待つのには慣れているはずなのに。周囲の音が気になってそれも苦しい。
私は、わたしらしくいればいいだけだ。
そうしたら君も笑ってくれるだろう。